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読書百遍

これまでの「読んだ本の内容を覚えていない」という、悲しい読書からの脱却を目指し、「熟読」「再読」「アウトプット」の読書を目指しています。    (穴があくまで本を読む改題)

中村文則「掏摸」

中村文則「掏摸」(河出文庫) 子供の頃にテレビで「黄金の指」という映画を観た。スリグループによる鮮やかな犯罪の手口とその内幕を描いた映画だった。おとりの人物がカモフラージュし、主人公が巧みに財布を抜き取ると、すかさず運び役に手渡す。万が一気…

中村文則「何もかも憂鬱な夜に」(再読)

中村文則「何もかも憂鬱な夜に」(再読) 小説を宗教の世界観で読む 何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫) 作者: 中村文則 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2012/02/17 メディア: 文庫 クリック: 43回 この商品を含むブログ (27件) を見る 中村文則「何もかも憂…

中村文則「何もかも憂鬱な夜に」

中村文則「何もかも憂鬱な夜に」(集英社文庫) 小説の冒頭は主人公の古い記憶から始まる。飼っていた小鳥を飲み込んだ蛇の表情。海辺に全裸で死んだ大人の女を、片膝を立てて抱え込んでいる光景。そういった不気味で悲しい記憶が主人公を覆っている。彼は「…